訪問看護ではご家族との関わりが重要です

訪問看護では利用者のご家族との関わりが必要不可欠です

こんにちは、訪問看護師のYukiです。
よく、訪問看護を始めたばかりの看護師の方に、

訪問看護師として働く上で一番大切なことはなんですか?

と聞かれます。

もちろん、一番大切なのは「利用者の方のことを考えて仕事をすること」なのですが、
それと同じくらい訪問看護では、利用者のご家族との関わり方が大切になってきます。

通常、病院で看護師として働いていると、患者さんのご家族と関わる機会はあまりありませんが、訪問看護では患者さんのご家庭で医療を行うので、ご家族との関わりが必要不可欠になります。
というわけで、今回は現役訪問看護師である私が、利用者のご家族との関わり方のコツを伝授したいと思います(*^^*)

わたしは人付き合いが苦手だから訪問看護は無理だ。。。

と思い込んでいる看護師の方は必見ですよ!!笑

ご家族との関わり方でまず気をつけておきたいこと

まず初めに皆さまにお伝えしたいのは、
「世の中には様々な家族の形がある」ということです。
わたしがこの事実に気づいたのは中学生の時でした。当時友達の家に遊びにいき、そこでお夕飯を頂いたのですが、自分の家とのクオリティの差に愕然としたのです。笑

友達のお母さんがわたしのために料理を張り切ってくれたということもあるかもしれませんが、共働きの家庭で育ったわたしにとって、その料理の味や手の込みようは衝撃でした。

通常、人は生まれてから同じ家庭で育ち、大人になります。そのため、他の家庭の生活状況をリアルに体感する術はほぼありません。その家庭独自のしきたりやルールもたくさんあります。
そのことを念頭に入れ、訪問先の家庭で違和感を感じても、なるべくその家庭のルールに適応しようとしながら仕事をするとうまくいきやすいのでオススメです。郷に入れば郷に従え、ですよ。笑

現役訪問看護師が語る!個性的な家庭


心の準備がないまま、個性的な家庭を訪問してしまうと面を食らってしまう恐れがあるので、一応、わたしYukiが実際に訪問看護師として仕事をしていて衝撃を受けた家庭を紹介したいと思います

家の中が異常に汚い家庭


これは訪問看護あるあるです。
利用者の家庭も(自分の家と同じくらい)片付いているんだろうな〜と思って訪問すると間違いなく面食らいます。笑

利用者の方がご家族と同居している場合は、比較的片付いているケースが多いのですが、利用者の方がお一人でくらいしている家庭は高確率で散らかっています。
もちろん掃除まで手が回らないからなのでしょうが。

家の中が綺麗すぎる家庭


家の中が片付いてれば仕事がしやすいかと言われると、必ずしもYesとは答えられません。
家の中が綺麗すぎる家庭もまた同様に仕事がしにくいです。笑

利用者のご家族の方から「絶対に家の中を汚すなよ!」という無言のプレッシャーを感じてしまいます。(もちろんわたしが気にしすぎているだけなのですが。笑)
トイレ行きたくなったらどうしようと緊張しながら仕事をしてしまいますね。笑

ご家族が訪問看護に非協力的な家庭

これも訪問看護あるあるです。
独自の健康法を信じ、現代の医療に不信感を持っていたり、利用者の方とそのご家族が不仲なために、

あなたたちに任せておけば大丈夫なんでしょ?全部やっておいてね。

といった態度でこちらに仕事を丸投げしてくるご家族もいます。

私たち訪問看護師は、あくまで週に何度かのケアを行えるだけであって、本当に大切なのは家庭での過ごし方なのに。。
そのため、わたくしYukiはそういったご家庭に対して
気持ちよく挨拶して仕事を頑張っている姿を見せつける!という作戦を実行しています。

古典的だな!

と思われるかもしれませんが、好意的な態度で接していれば相手も好意的になってくれることは経験的にも理解しているので、この作戦を日々実行しています。笑
追記
このことは返報性の法則と呼ばれているようです。

人は他人から何らかの施しを受けた場合に、お返しをしなければならないという感情を抱くが、こうした心理をいう。この「返報性の原理」を利用し、小さな貸しで大きな見返りを得る商業上の手法が広く利用されている。

至近な例では、試食がある。試食は本来は、無料で食品を提供し、その味を客が確かめ、購買に値すると判断した場合に買ってもらうプロモーション戦略のひとつであるが、客は店員から直接食品を手渡されることによって、その味いかんにかかわらず商品を買わなければいけないという気持ちになることが多い。
引用元: 返報性の原理 – Wikipedia

ご家族からの虐待が疑われる場合

家が汚いだとか、家族が非協力くらいだったらまだいいのですが、
利用者の方が家族から虐待を受けている痕跡を発見する場合も稀にあります。

すみません、もしかして虐待されていますか??

などとご家族に聞くわけにはいかないので、日々の仕事の中で注意深く探っていくことが大切です。

訪問看護にはコミュニケーション能力が必要??

よく、訪問看護に関するサイトを見ると
訪問看護は利用者の方やそのご家族との会話が多いので、コミュニケーション能力が必要です!などと書かれています。

そのため、

わたしはコミュニケーション能力が低いから訪問看護は向いていないんだ。。。

などと思い込んでしまう方も少なからずいるかと思います。

しかし、そのような人はコミュニケーション能力が高い人=話が上手な人と勝手に思い込んで落胆しているというパターンが殆です。

コミュニケーション能力とは、何も面白い話をする能力ではありません。相手が必要としていることや、相手の状況をよくみて、相手が必要としていることを提供していくことです。

看護師として一定年数臨床経験を積んだ方なら皆、訪問看護に必要なコミュニケーション能力はついていると思います。わたしYukiも会話ベタな方ですが、訪問看護の仕事はなんとか上手くやれていますよ。笑

まとめ

✔︎世の中には色々な家庭がありますまずはそのことを理解しましょう。

✔︎それぞれの家庭でのルール(明示されることは殆どありません。仕事をしながら探って行きましょう。)を守りながら仕事をすると上手くいきやすいです。

✔︎コミュニケーション能力=相手が必要としていることを感じ取る能力です。面白い話ができる=コミュニケーション能力が高いというわけではありません。

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